- 2015.02.05
- 2015.06.08
C子とS夫がゆく！ 企画展レポート「装飾用シート 製作の現場展」
C子：3か月ぶりのご無沙汰でした。C子です。
S夫：S夫です。【フランクフルト編】に続く再登板となりました。
C子：すると、ここは海外？！
S夫：いいえ。中央区東日本橋、岩田屋ビルの3階です。
C子：そうでした・・・CSデザインセンターで6月1日から始まった企画展「装飾用シート 製作の現場展」の会場でした・・・。
S夫：消沈しながらも説明的台詞を吐くC子さんです。
C子：今回のビジュアルはガテン系ですね。
S夫：モデルは弊社のシート貼り職人です。「いいよ、いいよ〜♪」とカメラマンに煽てられながら激写されてました。
C子：普段は裏方の、職人のワザの数々にスポットをあてるんですね。
S夫：現場ごとに、実にさまざまなアイデアが、シートの中に詰まっているんですよと、職人たちが叫ぶ展覧会です。
C子：単にぺたぺた貼ってるんじゃないんだぞと。
S夫：あんな加工、こんな施工があるんですよと。
S夫：施工のワザは見ただけではわかりにくいので、触わってみてください。
C子：え、いいんですか？
S夫：例えば、このビジュアルの文字とか。
C子：どれどれ？ ・・・（おさわり中）・・・ あ、切り貼りしてるとこがある！
S夫：切り貼りと印刷を使い分けています。こういうところもデザインの大事な要素だと思うんですよ。
C子： 切り貼りした文字の方が、浮き出てくっきり読めますね。
S夫： あ、ツメはたてちゃダメですヨ。
S夫：こちらの「Q&A」コーナーでは、弊社のお客様相談室に寄せられた問い合わせから、主なものをピックアップしてみました。
C子：貼れる対象や法規定の確認など、実践的な内容ですね。
S夫：お客様の声を通して、こんなふうにシートが使われているんだなと実感します。
C子：壁のキャプションも、見た目には切り貼りだとわからないです。
S氏：今はカッティングマシンがやってくれますけど、昔はぜんぶカッターで切ったものです。
C子：S夫さん、お齢がバレますよ。
さて、続いて「加工ゾーン」の展示を見てみましょう。
さて、続いて「加工ゾーン」の展示を見てみましょう。
C子：シートの加工で使えるいろいろな裏技が披露されています。
S夫：例えば、細かな絵柄や文字を貼る場合、レイアウトがバラバラにならないように転写用シート「リタックシート」を使うんですが、その選択が肝になります。貼るシートや被着体、天候などによって適切な組み合わせがあるんですよ。
C子：リタックシートにも種類があるんですね。
S夫：これを実践すると、作業効率がグンと上がって、疲労の度合いも違いますよ！
C子：アラフィフの実体験に基づく叫びです。
C子：ところで、こちらの「加工ゾーン」のあたりは、職人の作業場みたいですね。
S夫：会期中に弊社のプロスタッフによるレクチャーなども行ないますので。
C子：ところで何ですか？ この「トンネル抜き」って？
S夫：“装飾用シートあるある”の上位にくるお困りごとを知らないとな？ シートでトンネルといえば、コレのことに決まってます。
S夫：ロールに巻かれた長尺シートを広げたときに、巻きグセの影響で、シートの真ん中に”空気溜まり”の線が入ってしまうんです。
C子：あらら。
S夫：このままカッティングマシンにかけると、刃が引っ掛かってしまうんです。C子さんならどうします？
C子：針で、穴をあけちゃう。
S夫：それはシートの神への冒涜ですよ。会場でも流している「トンネル抜き」の動画を見て、正しく理解してください。
C子：（1分26秒の再生後）・・・ななな、なんて地味な作業。
S夫： でも、リッパな裏技です。
C子：ほかにも、ジミーな作業工程の動画は、特設サイトに6本アップされております。
S夫：地味だけに、知られざるワザの数々を、Youtubeチャンネルでも大公開しております。
S夫：弊社の職人が使っている道具類です。独自に改良した痕跡がみられます。
C子：【ヨコトリ編】で見た工具もありますね。あら、霧吹きも使うんですか。
S夫：「ガン・スプレー」はガラス面に貼る際によく使います。
C子：100円ショップの霧吹きじゃダメなんですか？
S夫：性能が違います。ボトル内のホースが螺旋状になっているので、噴射口を逆さにしても難なく使えるスグレモノです。
C子：奥深し、ツールの世界。
S夫：でも、どんなに道具が良くても、シートと貼る対象（被着体）との相性をおさえておかないと、 プロでも失敗してしまいます。その例がこちら。
C子：あらら、なんて痛ましい。シートが剥がれていたり、気泡が入ってしまった現場の写真ですね。どうしてこんなことに。
S夫：シートとの相性が悪かったり、必要な下地を貼っていなかったので、剥離が早まったんですね。
C子：なるほど、シートの世界でも、”地肌のお手入れ”は大事なんですね。
S夫：表面の汚れをこまめに落としてツルツルにしたり、ひと手間を惜しむかどうかで、仕上がりも保ちも違ってきます。
C子：ですよね！
C子：施工コーナーの「被着体対応表」は、シートとの相性がわかりやすいですね。
S夫：カタログに一部を載せていましたが、今回の展示を機に一覧にまとめました。「コレはイケる」「いや、アカンやろ」「なんの、こうすれば貼れる」と職人同士で議論しながら。会場で配っているので、ぜひ持ち帰ってください。
C子：ガラスは優等生。どの装飾用シートでもオール◎。
S夫：貼りやすく、剥がしやすい。
C子：逆に、劣等生クンはポリカーボネイト。
S夫：表面に凹凸がある被着体も苦手です。でも、裏技を使えば・・・。
C子：石や合板にも貼れます。
S夫：会場の通路でも実践しています。
C子：フローリングの床面なんて、細かい傷がいっぱいあるのに。
S夫：「中粘着（ちゅうねんちゃく）シート」を下地に貼れば、後で剥がしやすくなります。 板の境目も「オーバーシート」を貼れば問題なく仕上がります。
C子：さりげなく宣伝するS夫さんです。
C子：ところで、こういうノウハウって、社外秘じゃないんですか？
S夫：共有してこそ、情報は生きたものとなるのです。
C子：おおっ。
S夫：マジメな話、今回の展示でみていただきたいのは、私たちが試行錯誤しながら積み上げてきた独自のノウハウです。でも、ふと気付けば、社内で完結していたなぁと。。
C子：みんなでシェアすれば、可能性がさらに拡がりますね。
S夫：ぜひ、全国のプロユーザーの方々に、会場まで足を運んでいただいて、情報交換しながら、一緒にスキルアップしていきたいです。
S夫：それには、やはり実際に手を動かしてみるのが一番です。
C子： 会期中は、プロ向けのレクチャーもあるんでしたよね。
S夫：シート一筋20年の弊社の職人が、もてる技術をお伝えします。日頃のお悩み、素朴な疑問にもお答えします。
C子：各コマ定員予約制です。 お申し込みは、特設サイトから。
S夫：愛用の工具をもって、お越しください。お待ちしています。
企画展レポート「装飾用シート 製作の現場展」
会期：2015年6月1日～7月17日 （休館：土日曜祝日）
会場：中川ケミカル CSデザインセンター（東京都中央区東日本橋2-1-6 3F）
開館：10:30～18:30 入場無料（施工セミナーお申込みは、下記サイトから）
特設サイト http://www.csdc.jp/genba/
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