
- 2015.03.09
こんなところに カッティングシート!【フランクフルト編】

C子:ARTICLEを読んでくださっているみなさま、こんにちは。C子こと、ケミ子です。連載を担当して半年、初めてご挨拶申し上げます。
S夫:どうも、ハンチング帽大好き、インハウスデザイナーのS夫です!今回は対談形式での進行ですか。
C子:ドイツに行ってたSさんに、現地で目にしたサインなどの写真を見せてもらおうかと。
S夫:本業の合間に撮ったものですけど。

S夫:フランクフルト国際空港内のサインです。
C子:ははぁ、こういう看板に反応しちゃうんですね。
S夫:デザイナーとしましては。誰が見てもわかるピクトグラムで、看板まわりに余計な色やモノもなく、スッキリとわかりやすい。。

C子:電車もカッコイイですね~。
S夫:市内近郊を走るSバーンの車両です。色味がなんともシブい。
C子:ドアの横に、自転車のマークが描かれていますね。
S夫:欧米は電車の中までそのまま持ち込めるのが一般的です。シートかどうかは不明ですが、こうして遠くからでも明快にわかるという。

S夫:市内のショッピングモールで見かけた館内案内です。
C子:うーむ。前のめりな台座からして、異国のデザインという感じがします。
S夫:オレンジとグレーのフロアマップが立体で、触るとゴムに似た素材でした。ちなみに後ろで黄色く光っているのは「information」のサインスタンドです。
C子:地元市民にしてみれば、何が珍しくて撮ってるのかと思うでしょうね。
S夫:次の写真なんかもね。

C子:出ました、装飾用シート。しかも作業中の現場という超レアな。
S夫:シートを剥がしているところです。

S夫:この職人さん、しだいに僕のことがむっちゃ気になりだして、何度もチラ見されました。
C子:誰だってビビりますよ、 見知らぬ東洋人に背後に立たれて、おまけに連写されたら。
S夫:スクレーパー(シートを剥がす工具)を持ってたら、『これ、使って』と差し出したのになぁ。いや、高く売れたかも。

S夫:ホテルのエントランスです。さすがに自社のカッティングシートではなかったですが。
C子:あ、判るんですね、自社の製品か、そうでないか。
S夫:当然です。撮るだけでなく、必ず触りますし。
C子:職業病ですね。

S夫:一番人気のファッションストリート「ツァイル(Zeil)」です。日本でいうと、青山か渋谷みたいな。
C子:左の奥に光って見える、尖った建物は聖堂ですか?
S夫:ノーマン・フォスター設計の《
コメルツ銀行タワー》です。コーポレートカラーの黄色にライトアップされてました。
C子:うん? 右側のビル、壁がメリ込んでません?
S夫:グニョリとメリ込んで、穴が空います。
C子:はぃ?

C子:うわ、すごい。ガラスのファサードが渦を巻いている!
S夫:ショッピングモール《MyZeil Shopping Mall》です。設計はイタリア人の建築家、マッシミリアーノ・フクサス(
FUKSAS)。
C子:日本にも作品はあるのかしら?
S夫:銀座晴海通りの《アルマーニ銀座タワー》のファサードと内装の一部を夫妻で手掛けています。海外に行くと、こういう挑戦的なデザインやら建築が見られるので、刺激になります。

C子:そんな華やかな通りを歩いていても、シートは見逃さないという。
S夫:もしやウチの「
IROMIZU(イロミズ)」か? と、骨髄反応してしまいました。

S夫:画面左側のガラスも、おお、ウチの「
FOGLAS(フォグラス)」みたいじゃないか!と。
C子:社員の鏡ですね。 で、建物は?
S夫:《
シルン美術館》です。 通路に面して、すりガラス仕様のシートが貼られていました。

C子:かわいらしい絵柄ですね。幼稚園かと思いました。
S夫:惜しい。館内に3-8才児専用施設「
MINISCHIRN」があって、そのイメージキャラクターと思われます。館内の壁にも描かれていました。

C子:美術館に子ども専用施設???
S夫:例えば、大人が現代アートなどを鑑賞している間、子どもが遊んで過ごせるんです。 美術館の
公式動画を見ると、かなり楽しそう。
C子:チームラボが展開している「踊る!アート展」みたいですね。
S夫:シートから話がソレましたが、来館者のことを考えた、羨ましいシステムですよね。

S夫:ハナシのそれついでに、市内で見かけた清掃車です。前に付いた2つのブラシで、わっしゃわっしゃと磨きながら走る。運転席のガラスにもシートでロゴが貼ってありますね。
C子:かわいい♪ 色がまたいかにもドイツ。。
S夫:側面の形状も、なんだか昆虫みたいでしょ。

S夫:これもドイツならでは。市内で開催していたデザインイベントで、広い展示会場の中を走る連絡バスがベンツでした。
C子:日本では高級車の代名詞。ちなみに、Sさん、今までにベンツに乗ったことは?
S夫:ないです。「人生初ベンツ」でした。

C子:まさかこれ、シートで出来てるとか言いませんよね?
S夫:現地のプレッツェルです。ほかにもトルコ料理の屋台とか、ビールと合って美味しくて・・・。
C子:あ、そういえば、お土産は?
S夫:はいっ、ということで、またお会いしましょう、さようなら~。
C子:次はもっといっぱいシートの写真を撮ってきてくださいね。