- 2015.02.05
- 2017.03.16
C子とS夫が行く! フランクフルト2017
S夫:2年振りにフランクフルトに行ってきました。
C子:お土産は現地の写真だそうです。ううう。
S夫:装飾用シートの海外実例ですよ。貴重じゃないですか。
C子:マニア垂涎という写真の数々をご覧いただきます。
S夫:どーですか、C子さん。
C子:そんなドヤ顔されましても。
S夫:前回のフランクフルト編では写真が少ないって文句言われましたから。
C子:去年も見た《シルン美術館》もありますね。
S夫:前回、見逃したカフェでは、ガラスウォールでシートが使われていました。
C子:うっすらと赤、青、緑の部分はシートなんですね。
S夫:昼間だったからわかりにくいかな。写真はまだまだありますよ〜。
S夫:どーーぉぉですか、C子さん。
C子:うーーん。フォグラスっぽいのとか、SALEの文字はわかるんですけど。3枚目の写真はいったいどこにシートが?
S夫:わからないとな?! いったい何年このコーナーをやってるんですか。
C子:そ、それくらい街中に溶け込んでいて、え〜っと(しどろもどろ)。
S夫:むっ。一理ある。
C子:それと、なんとなく全体に地味・・・(ごにょごにょ)。
S夫:洗練されたデザインと言うべきです。
C子:黒と白の2色づかいとはなんとも渋い。日本の店舗ではあまり見かけない配色ですね。
S夫:こういう色味を抑えたシートづかいをよく目にしました。
C子:ドイツっぽい。質実剛健。
S夫: 景観を保護する法律が国としてありますし、ドイツ以外でも、EU圏の都市は美観への意識が高いですからね。
C子:サインとか広告も規制対象になるんですか?
S夫:ノボリはもちろん、店舗の袖看板もほとんど見かけませんでしたから、かなり厳しいんじゃないかな。
C子:自然とモノトーン調のサインに落ち着くわけですね。
S夫:こちらのカフェの事例では、店舗名を表示すると同時に、内と外にいる人の視線をゆるやかに遮っています。
C子:シートの高さと幅がちょうどいい。
S夫:弊社のフォグラスでも可能なデザインです。
C子:ジミーにPRするS夫さん、社員の鏡。
S夫:パッと見は地味でも、凝ったデザインが多いんですよ。シートを1本1本、切って貼って、ストライプをつくったり。
C子:うむむ、言われないとわからない、マニアな事例。
S夫:キューブのカッティング貼りも見かけました。中はオフィスだと思うんですが、往来との目隠しになっています。
C子:日本ではこういうシートの事例は珍しいんですか?
S夫:なかなか見ませんね。手間がかかりますから。次の事例も何気に凝ってます。
C子:雪の結晶かしら。絵柄が細かいですねー。
S夫:カッティング貼りでここまでやるかという。いや、感服しました。
S夫:1階は店舗になっているところが多かったです。
C子:そして道行く人々を店内に呼び込むには、アピールできるスペースがウィンドウのガラス面しかないわけですね。
S夫:そう。でも派手にはできない。おのずとデザイン勝負に。
C子:そして洗練される。
S夫:かなりの場所でカッティングシートが使われていたのも、そういう背景でしょうね。日本ではあまりないくらいのボリュームでした。
C子:透明なキャンバスに、シートで絵を描く。
S夫:デザイナーとして腕が鳴りますが、プレッシャーもかかる仕事です。
C子:絵柄がまた細かいこと!
S夫:色は白と梨地の金の2色だけというシンプルさ。金ですよ、金、ゴールド!
C子:連呼するのもわかります。お値段が張りますもんね。
S夫:金(ゴールド)は上手に使うとビシッとキマるんですよ。
S夫:これも金(ゴールド)の事例です。なんだと思います?
C子:え? 店舗じゃないんですか?
S夫:ブブー。正解はなんと、工事囲い。
C子:ええーー!
S夫:下地はブラックの樹脂素材で、鏡面仕上げに金! なんてかっこいいんだ!
C子:白い工事囲いを見慣れている私たちにはビックリです!
S夫:ホテルのチェックインカウンターまわりです。金属色のシートはやはり高級感があるなぁ。
C子:昨年お伝えした「魯山人の食卓 La Table de Rosanjin」を思い出します。
S夫:マテリオの新シリーズが大活躍。金色は、装飾として世界共通なんですね。
S夫:同じくホテルのロビーフロアです。黒の上に白を切り貼りして、文字を縁取りしています。
C子:凝ってますねー。ん? 2層になっていると断言するのは、つまり・・・。
S夫:触って確かめました。
C子:この、お触り魔。
S夫:人を変態みたいに。当然の職務です。
C子:冒頭の写真ではわかりませんでしたが、もしや、車体の文字がシートですか?
S夫:ピンポーン♪
C子:これも”お触り”したんですね。
S夫:地方警察の車(STADTPOLIZEI)はさすがに我慢しました。パトカーの文字は反射シートを切ってつくってましたよ。
C子:青トラマンみたいなのはパトカーでしたか!
C子:今年はシートを施工している場面には出くわさなかったんですか?
S夫:残念ながら。使ってもらおうと、シートの施工道具を持ち歩いてたのに。
C子:2年越しの夢、かなわず。
S夫:触ってませんが、インフォメーションのサインもたぶん、白抜きのシート。
C子:こうしてみると、いろいろなシーンでシート素材が使われているんですね。
S夫:しかも、使い方が実にこなれている。他のEU都市の事例も気になります。
C子:海外出張を増やせとアピールするS夫さんです。
S夫:真面目な話、ドイツの職人さんと一度、語らってみたいなぁ。ビールでも飲みながら。
C子:力点が「ビール」にあるような。
S夫:べつにポン酒でも構いませんけど。
C子:どちらにしろ、意気投合する姿が目に浮かびます。
S夫:言葉は違えど、シートは万国共通なり。
C子:日独対抗の企画展でもやってみては?
S夫:あ、いいですねー。ドイツと日本の空港サインをシート素材の視点で特集してみるのも面白いかも。
C子:そういえば、この春の企画展、まだ詳細が決まってませんでしたよね。
S夫:どきっ。
C子:海外事例をビールで体に流し込んできたS夫さんがどんな会場構成をするのか、楽しみですね〜。
S夫:こここ、乞うご期待ください!